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小市民シリーズの最新作 米澤穂信「巴里マカロンの謎」~ベルリーナ・ブファンクーヘン(揚げパン)

「巴里マカロンの謎」

 

「巴里マカロンの謎」が、米澤穂信さんの小市民シリーズの最新作と知ったのは購入後の事。

まあこの手の小説は最初から読まなくても大丈夫だという確信を持っているので、タイトルの「マカロン」がどのようなネタになるのか楽しみにしながら読み始めました。

 

「小市民シリーズ」順番

1.春季限定 いちごタルト事件

 

2.夏季限定 トロピカルパフェ事件

 

3.秋季限定 栗きんとん事件(上)

 

4.秋季限定 栗きんとん事件(下)

 

5.巴里マカロンの謎

 

 

全てスイーツが関わっています。

どのシリーズも美味しそう・・・いや面白そうですね。

 

「巴里マカロンの謎」あらすじ

こちらは学園ミステリーといったところでしょうか。

●巴里(パリ)マカロンの謎
●紐育(ニューヨーク)チーズケーキの謎
●伯林(ベルリン)あげぱんの謎
●花府(フィレンツェ)シュークリームの謎

と4編の短編小説から成り立っています。

主要登場人物は高校1年生の小鳩くんと小佐内さん。

 

●巴里(パリ)マカロンの謎

小鳩君は小佐内さんに名古屋のパティスリー・コギ・アネックス・ルリコにマカロンを食べに連れていかれます。

お店ではマカロンを3個まで注文出来るカロンセットを注文したのに、目を離した隙に小佐内さんの皿には4つ目のマカロンが並んでいます。

何故4つ目のマカロンが出現したのか?

その謎を2人で解いていきます。

ここで、第3の主要人物パティスリー・コギ・アネックス・ルリコのオーナーの中学生の娘、古城秋桜が登場します。

 

●紐育(ニューヨーク)チーズケーキの謎

「巴里マカロンの謎」で知り合った古城秋桜に「ニューヨークチーズケーキ」を文化祭で出すので来てほしいと言われ、2人は訪ねて行きます。

そこでCDを探している中学生たちに小佐内さんが連れて行かれてしまいます。

小佐内さんとCDの行方はいずこへ?

 

●伯林(ベルリン)あげぱんの謎

 

新聞部でロシアンルーレットで負けたものが記事を書くというお遊びでベルリーナ・ブファクーヘン(揚げパン)を使ってその中に一つマスタードを入れますが、食べた4人全員マスタードは入っていなかったと主張します。

ここでは小佐内さんは登場せず、小鳩君がその謎を解き明かします。

でも何故か廊下で泣いている小佐内さんを見かけますが何か関係があるのでしょうか?

 

●花府(フィレンツェ)シュークリームの謎

古城秋桜が身に覚えのない理由で学校から停学処分を受けてしまいます。

その濡れ衣を2人で解き明かしていくというお話。

 

「巴里マカロンの謎」感想

最初の「巴里マカロンの謎」では3つのはずのマカロンが4つあったという何とも微笑ましい出来事を大げさにミステリーにしていたので正直思ったよりもゆる~~い小説でちょっと退屈かなと思いましたが、意外に2人の鋭い観察力、また展開の流れが面白く、あっという間に4編読み終えました。

 

ただ5巻目ということで、小鳩くんと小佐内さんの関係性と小市民という謎のワードがいまひとつわからず。

これは最初から読まないとだめですね。

とはいえ、背景がわからなくても十分に楽しめる作品です。

最後は全て無事に解決出来、ほんわりする部分もあるので、嫌な事件が続く昨今、禍々しいミステリーよりもほっと出来ますし、何よりスイーツが美味しそう。

 

「ベルリーナ・ブファクーヘン」(ドイツの揚げパン)

第3編に登場する「ベルリーナ・ブファンクーヘン」。

主にドイツのパン菓子で甘いイースト入りパン生地を油で揚げ、中にマーマレードやジャムのフィリングを詰めたものです。

今、「ボンボローニ」(こちらはイタリアの郷土菓子)が流行っていますが、似てますね。

 

4つのスイーツの中で作ってみたことがないのが「ベルリーナ・フブァクーヘン」でしたし、揚げパン大好きなので作ってみました。

 

「ベルリーナ・ブファクーヘン」の作り方

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(材料)(4個分)

強力粉       90g

薄力粉       30g

ドライイースト    2g

グラニュー糖    10g

塩        1.5g

卵         1/2個分

牛乳        70g(卵と合わせて70gにする)

バター       15g

 

揚げ油        適量

好みのジャム     適量

粉糖         適量

 

1.ふるった粉をボウルに入れ、、ドライイースト、グラニュー糖、塩、卵+牛乳(人肌に温める)を合わせ、最初はゴムべらで混ぜ、台の上で手でなめらかになるまでこねる。

2.柔らかくしたバターを加え、更にこねる。

3.丸くまとめ、ボウルに入れラップ30℃位の所30~40分発酵させる。

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4.2倍くらいに大きくなったら4分割して(約50g)丸め、10分ベンチタイムで上に濡れ布巾をかけ休ませる。

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5.再度丸め直し、上面を軽く押して平らにし、30分最終発酵させる。

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6.160℃の油で裏表2分ずつゆっくり揚げる。

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7.粗熱が取れたら、側面に切り込みを入れて丸口金を付けた絞り袋でジャムを絞り入れる。粉糖をかける。

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意外としっかりした生地。

お店のようなふわふわがお好きなら中種法(生地のこねを二度に分けて行う製法)ですね。

こちらでも充分美味しいけれどやはりふわふわを目指したい。

次回再挑戦!!です。

 

何といっても美味しい小説は美味しいものを作る意欲を沸きたたせますね。

 

 

ポチッとしていただくとうれしいです。

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