あけましておめでとうございます。
元旦の日は「孤独のグルメ」を満喫しながらゴロゴロとゆったりしたお正月を過ごさせていただきました。
時間があるときって意外と読書に集中出来ないものですね。
でも今年もたくさんの美味しい本を読破していきたいと思っています。
「わたしたちは銀のフォークと薬を手にして」
さて、久しぶりに恋愛小説を読みました。
美味しい描写も多くて、恋愛ストーリーと美味しいもの両方が楽しめる小説です。
恋愛ははるか昔に忘れ去ってしまいましたが、読みながら自分の事もちょっと懐かしく色々と想い出させてもらえる素敵な恋愛小説です。
「わたしたちは銀のフォークと薬を手にして」あらすじ、感想
30歳の知世と仕事で知り合った年上でバツイチ、なおかつHIV感染者の椎名さんとの恋愛。
12編の連作短編集になっています。
HIV感染という背負っているものが重たいので、内容も暗い恋愛話なのかなと思っていたら、二人の恋愛は穏やかで微笑ましい。
とにかくデートや知世の友人達との食事風景が美味しそうだし、箱根の星野リゾートや静岡県の大井川鉄道のSL、香川県の直島ホテルなど、読んでいるうちに行きたくなる場所が描かれていて旅行気分も味わえます。
二人の恋の行方も気になるところですが、次の話はどんな美味しいものが出てくるのだろうと、お腹を空かせながら読めるお腹と心が満たされる素敵な恋愛小説でした。
現在お年頃の方にはとても共感できるし、恋愛に悩んでいる方も読まれるといいんじゃないかな。
食の好みってとっても大事。
美味しいものを共感出来ればそれだけで幸せだし、そんな相手は男女問わず大切にしたいものです。
そう、いくつになってもね。
本の中の美味しいもの
各章で美味しい食事が満載なのですが、気になったのが最初の章の「蟹と、苺と金色の月」の中での椎名さんが知世にふるまう蟹鍋。
こちらも贅沢で魅力的なのですが、その後のデザートとして出された苺のお菓子に興味津々。
ころんと丸い苺のお菓子だった。金色の混ざった薄紅色の粉がまぶしてある。
グラスに口をつけ、お菓子を齧ってびっくりした。
「苺が乾燥してるから、しゅわっと溶けて、ちょうどいいでしょう」
シャンパンほど炭酸のきつくない、フレッシュな白ワインに苺の甘さが溶ける。さくさく軽くて、まわりはホワイトチョコなのに全然しつこくない。
「わたしたちは銀のフォークと薬を手にして」より引用
すぐに思い浮かべたのがコンビニ等で売っているドライ苺にホワイトチョコがかかっているもの。
でも金色の混ざった、薄紅色の粉がまぶしてあると書かれていますよね。
で、取り寄せたものがこちら。
フリーズドライの苺にホワイトチョコをたっぷりと染み込ませたもの。
さくさくしてホワイトチョコレートがとろりと溶けて小説の記載と多分同じ。
甘酸っぱくて、白ワインやシャンパンとかに合う事といったら。
いくつでも手が伸びてしまいます。
ただ金色の粉は見当たりません。
色々探してみたのだけれど、金色の粉がかかったものは見つけられませんでした。
でも、これ美味しい。
コンビニで売られているものも基本は同じなのだけど、苺よりホワイトチョコが勝ってしまっているので、チョコ感が強いので残念ながら苺の甘酸っぱさがあまり感じられません。
興味ありましたら、是非こちらの形態のものを見つけられてみてください。
この本を読まなければ知りえなかったスイーツ。
ちょっと得した気分です。
たまには恋愛小説もいいものですね。