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目から鱗のレシピが満載!「23時のおつまみ研究所」/スケラッコ~焦がしニラ玉半熟仕上げ

「23時のおつまみ研究所」小田真規子/スケラッコ ポプラ社

 

SNSで話題になっていたので購入。

料理レシピ本大賞4回入賞、きょうの料理や多くのレシピ本を出されている人気料理研究家「小田真規子」さんがおつまみについて徹底的に研究されたレシピと人気漫画家「スケラッコ」さんの書き下ろし漫画で、レシピ本としても読み物としても楽しめる1冊になっています。

 

「23時のおつまみ研究所」内容

 

おつまみは「料理」にあらず「娯楽」なり。

そう、おつまみは、そもそもが娯楽。だから適当でいいのです。

でも、娯楽というのは、何より真剣さが必要なもの。ゆえに、真剣に適当でなければならない。それが、おつまみの真髄です。

真剣に適当とは何か。それは「軸」だけはブレずにしっかりと、でも、細部は適当。それができれば、あなたのおつまみは変わります。昨日とまるでで別物に。

「23時のおつまみ研究所」より引用

おつまみは適当でいいと書いていますが、こちらのレシピ全然適当ではないのです。といって、事細かく難しいわけではなく、そう真剣なレシピなんですね。

 

まず「軸」とは何でしょうか?

おつまみは6つの「軸」でできていて、その軸の一つでも強くすればどんな食材でも即「つまみ化」されると書かれています。

 

6つの「軸」とは「塩気」「香り」「刺激」「温度」「うま味」「食感」

この6つを知っておけば最小限の労力でレパートリーが増え、全つまみが美味しくなってしまうんです。

 

それぞれの項目で様々な実験を試みているのが面白いし、よくぞここまで掘り下げたものだと感心することばかり。

 

「香り」では、例えばブロッコリー。

茹でてマヨネーズをつければどちらかというと朝ごはんかなという感じだけど、断面を焦げ目がつくまで焼いて粉チーズを散らすと途端に「おつまみ」に変身する。

炒めるのではなく、あくまでも焼き付けるという作業でブロッコリーがおつまみとして成り立つというわけなのです。

 

「食感」では何とかまぼこの厚さにこだわり、「塩気」では枝豆の究極の茹で方を何度も試み、「うま味」ではなめろうを難解叩くのが一番美味しいのか実験しています。

「温度」と「刺激」ではかつおのたたきを飽きずに食べる方法を紹介。これがまた美味しそうなんだな。

 

これはほんの一例。

様々な素材で一番おいしい「おつまみ」としての調理方法を包み隠さず紹介されています。

 

実際作ったレシピ

 

どのレシピも簡単だし、いわゆる「おつまみ」の定番が連なっているのだけれど、これがまた違うんです。

真っ先に作ってみたのが「ニラ玉」

まあこちらは多分何も考えずささっと作れることでしょう。

でもまずはレシピをよ~~く読まれてみてください。

単なる「ニラ玉」「焦がしニラ玉半熟仕上げ」というおつまみに変わります。

その違いとはニラを焼くこと。ある意味これだけなんだけど1ランクアップしちゃうんです。

作ったらすぐにお酒と一緒に召し上がってみてください。

ニラの香ばしい香りが鼻腔を刺激してお酒が美味しく飲めちゃうんですよね。

 

材料はニラと卵。サッと作れるのでおつまみには最適。

あまり「ニラ玉」という料理には思い入れがなかったけど一度このレシピ通りに作ってみたらまた不思議と食べたくなります。

 

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次は「豚バラミルフィーユ塩角煮」

豚角煮を作るには時間がかかりますが、こちらは豚バラの薄切りを使うので20分程度で作れちゃうというもの。

これがもうびっくりする位柔らかくって美味しいんです。

角煮はちょっと重たく感じることがあるけれど、こちらは噛むと旨味がじゅわっとくるのに重たくなくていくらでも食べれちゃう。

この作り方の発想ちょっと凄い!!

 

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そして「ペペロン枝豆」

いつもの茹でた枝豆に飽きたらこちらはいかがでしょうか。

枝豆を焼いてにんにくを効かせるとビールがぐいぐい進みます。

 

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そして「鶏つくね」と「塩レバーオイル」

「鶏つくね」はお店ではよく鶏の軟骨が入っていることが多いですよね。コリッとした食感が美味しいのだけど家庭ではなかなか難しい。

そこで「えのきだけ」。

これを加えることで軟骨ほどの食感は得られなくてもふわっコリッとまた別の感覚が味わえます。

「塩レバーオイル」は、レバーは煮ると固くなってしまうことが多いのだけど、このレシピで作るとねっとり、むっちりした食感が楽しめます。

 

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写真はないけれど、他にも「熱々一口辛味餃子」は餃子皮の代わりにワンタンを使うので一口で食べられ旨味が凝縮されたようでおつまみにはピッタリな一品になっています。

「冷やしトマトに塩わさび」こちらもちょっとしたコツで甘いトマトに大変身。

甘味の中にわさびがちょっと効いて、わさびさえも甘みを感じます。

こちらも普段の家庭での「冷やしトマト」はサラダ感覚だけど、立派なおつまみの一品になっています。

 

とにかくこの本のレシピで何を作っても美味しい。

まずはレシピをよく読んでその通りに作られるといつものおつまみがグレードアップ間違いなしです。

 

 

まとめ

 

レシピ本は多数持っていますが、ほとんどがその中から1~2品作る程度で終わってしまうのだけど、この本は全てのレシピを試してみたくなります。

メニューはいわゆる定番ものなんだけど、一品ごとしっかり考察されているのでレシピ通りに作ると間違いなく美味しく作れます。

スケラッコさんの漫画によって6つの軸についても上手にわかりやすく解説されています。レシピ本としても漫画としても読み物としても楽しめる本当にお勧めの一冊です。

 

 

 

 

 

小田真規子さんのお勧めレシピ本です。

 

 

 

スケラッコさんの本も面白い。